秘すれば花

秘すれば花という言葉は室町時代の世阿弥が記した著書「風姿花伝」で語られている言葉で、現代でも芸事に通じる哲学だとして広く知られています。



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秘すれば花といえば、秘密にしていることが美しいというような文脈で使われることも多いのですが、実際には演者に対するいましめの言葉といったほうが正しく、感動の装置をお客様に悟られては本当の感動を与えることは出来ませんよという意味です。


意外性(花)を隠しているからこそ、お客様を感動させることが出来ると説いています。


例えば漫才のネタでも、あ〰️これ知ってるわ〰️というネタより、今まで見たこともない新しいネタのほうが斬新に感じられて、驚きとともに大きな笑いが起きることがあります。(昨年のおいでやすこがさんなんかまさにその通りなのでは?!)


セラピストは演者ではありませんが、秘すれば花の言葉を大切にして、お客様と向き合っていきたいと思います。


「秘する花を知ること。秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず、となり。この分け目を知ること、肝要の花なり。」